所有者たち
権力を有する男性、美的センスあふれる女性
いつの時代もベイシュヴェルを統治してきた人物はこのシャトーに威光を与えてきました。
シャトーはフランソワ・ド・フォア・カンダル司教により1565年に建設され、その後エペルノン公の統治を経て、1757年にド・ブラシエ侯爵により再建築され、そして1986年までアシル・フゥルド家へと引き継がれてきました。シャトーは葡萄畑だけでなく生活の場としても訪問者たちを驚かせてきました。
ベイシュヴェルの名声は、マリー・アメリー・コーン、ギェスティエ夫人、エイヌ夫人、マリー・ルイーズ・フゥルド夫人、リレット夫人(エリザベス・ド・フォコー)などの傑出した女性たちの助け無しでは語れません。その歴史や様式、装飾、もてなし方、素晴らしい庭園などは彼女たちによって築かれたのです。
今日、シャトーはサントリー社とカステル社の合弁企業であるグラン・ミレジム・ド・フランス社が所有者となっており、その創設以来、エイマール・ド・バイヤンクスによって経営されています。
いつも最良のお出迎えをするために美しくしておく
いつも最良のお出迎えをするために美しくしておく
より美しくお出迎えをするという願望は、エイヌ夫妻がベイシュヴェルに住んでいた時期に生まれました。
夫妻はシャトーを美しくするためにあらゆる手を尽くします。夫は入口側中庭の水平地化と門の装飾を引き受け、夫人は庭園側に彫刻を置き、ブラジル産のオレンジの木と熱帯の小灌木で雨宿りを造り、南国由来の鳥用の放鳥小屋を置いて、おとぎ話に出てくるような景観を造ります。
この美しくするという願望は、後に継承する所有者たちの伝統にもなっています。「ベイシュヴェルのワインはその花咲いた見事な庭と同じくらい素晴らしいものになりうる。」(ロバート・パーカー)
ベイシュヴェルでは、芸術も愛情をもって受け入れ、多くの芸術家たちがシャトーの中で創造性を表現しています。1990年にはコンテンポラリーアートを支援するベイシュヴェル財団を創設、1993年から2003年まではエキノクス脚本フェスティバルを開催、また15年来よりメセナール協会とのパートナーシップを結ぶなど、多くの芸術家がシャトー内でその創造性を表現する機会を提供しています。
ベイシュヴェルに毎年いらっしゃる多くの訪問者を魅了することは何ら不思議なことではありません。(15,000から20,000人)
この素敵な場所を愛する方々には、シャトー内にある13室の客室やラ・ターブル・ド・ベイシュヴェルでのディナーなどで快適に過ごしていただいています。
創造
芸術への愛情
昔からベイシュヴェルは芸術に愛情を注いできました。すでにエペルノン公の時代から、モリエールの一座が稽古をするためにシャトーに来ていたようです。
その後のベイシュヴェルの所有者たちも、建築、絵画、家具、彫刻、庭園などの専門家を雇い、シャトーに装飾を施すことで芸術活動に寄与してきました。
ベイシュヴェルは、少しずつボルドー地区のベルサイユという名声を手に入れ、実際にベルサイユ・バロック音楽センターとの特別な関係を築いていきます。
1990年には、ベイシュヴェル財団とその国際コンテンポラリーアートセンターを創設しすべてのジャンルの芸術(プラスティックアート、映画、音楽、ダンス、文学、ニュー・テクノロジー、写真、演劇)に光を当てています。そして1993年にはベイシュヴェルで、エキノクス協会主催、ジャンヌ・モロー女史選考委員長の脚本のイベントを行いました。
今日でもシャトー・ベイシュヴェルは芸術家たちをお迎えし彼らのインスピレーションを引き出しています。15年前から毎年メセナールと提携しシャトーにて展覧会を企画準備しています。
また、クラシックやジャズのコンサートも行います。芸術はシャトー訪問者に夢を与え続けることになると確信しています。